冬亭夢裏の閑居宮

世界征服の道、いまだ半ば

ANCHOR RS9

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 5月13日にANCHOR RS9が納車されました。
 サイズは520(トップチューブ長:水平換算550)、カラーはエッジゴールド。コンポはCORRATEC RT CARBONからの載せ替えのため、6800系アルテグラでブレーキのみ9000系デュラエース。サドルはこれを機会に長年使ったSELLE ITALIA SLK(廃番)からfabric scoop flatに。シートポストは径が変わったため、DEDA SUPERZEROに変更。ステムもシートポストに合わせてDEDA SUPERZEROにしました。ハンドルは相変わらずのDEDA NEWTON SHALLOWです。余談ですが、NEWTON SHALLOWはカタログ落ちしましたね。リーチとドロップの数値を見る限りだとZERO100 SHALLOWが同形状かな…とは思うんですが。
 細かいところだと、ボトルケージはミノウラのデュラケージにしました。いろいろ使いましたが、結局これが一番使いやすいかな、と。
 特に軽量パーツを使ったわけではないのですが、ペダル込みで7.4キロほど。CORRATECが8キロ切るぐらいだったので500gほど軽くなった計算です。

・フレーム概要
 フレームは全体的にはトラディショナルな造形でエアロ的な造形は皆無。最近よく見かけるシートステーとシートチューブの接合部を下げるようなこともないので、見た目は弱スローピングのどこにでもあるようなロードバイクです。

イメージ 3 ヘッドチューブはトレンドを抑えた上下異径ヘッド。
 樽のような形のヘッドチューブもよく見かけますが、下に行くにつれ緩やかに広がる形状で、こちらの方が樽より好みです。









イメージ 4 シートステーは全体的に細身で基部はモノステー(でいいのかな?)。特にベント加工もなく、ストレートに伸びています。収まりがいいのでダックスシールはここに。
 トップチューブはスクエア形状でヘッドチューブ側が若干太めです。







イメージ 2RS9唯一のちょっと変わった部分がこのBB上部でダウンチューブとシートチューブをつなぐ補強箇所。初めて見たときには「不格好…」とおもいました。まぁ走っている分には見えないんでいいんですが。
 写真ではわかりにくいですが、チェーンステーも左右の径と形状が異なり、右側が太く、スクエア形状です。
ダウンチューブもスクエア形状で、BB側が太くなっています。





・カラーリングについて
 届くまで若干不安のあったエッジゴールドですが、組み上がってみると落ち着いたカラーリングでいい感じです。仏壇とか言われてますが、注文するときのイメージはロータス78だったんです。

イメージ 5フロントフォークの裏側にも金色の塗装があります。ここだけではありませんが、ベースの黒色の上から金を塗装しているのか、色の境界にはっきりとわかる段差があります。









イメージ 6ダウンチューブの中央に1/3くらいの幅で同じく金色の塗装があります。この金色が光の加減で色目が変わって見えるので同じ写真でも部位によって色が変わって見えて面白いです。









イメージ 7せっかくなんで、コラムの一番上に金色のスペーサーを入れてみました。このスペーサーはCORRATECでも使っていました。









イメージ 8BGフィットを受けたときに143mm幅のサドルの感触がよかったので、テスト用サドルを1週間借りて感触を確かめたうえで、fablicのscoop flatにサドルを変更しました。なにか際立った特徴があるわけではないのですが、今まで座ったことのない感触を感じる面白いサドルです。一緒に通勤ロードのサドルも変えています。






・ジオメトリ
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 組み替えたCORRATEC RT CARBON、通勤と練習で継続して使用するTNI 7005mk2とRS9のジオメトリの主要部分を表にしました。おまけでRL9も入れています。
 CORRATECのシート角がぐっと寝ているのがわかりますが、この成果、CORRATECはまっすぐ走る分にはまったく気を遣わなくていい、安楽なバイクでした。その代り曲がらないバイクでしたが。
 それとくらべるとTNI、RS9は割と似通ったジオメトリで外見上の大きな違いと言えばフォークの形状で、TNIがベントフォーク(EASTON EC90SL)、RS9がストレートフォークだということくらいでしょうか。

イメージ 11BGフィット後のTNIのセッティングが右の画像です。このデータをもとにRS9のセッティングをしているので、ほぼハンドル-サドル-BBの距離は同じです。そしてヘッドチューブの長さも同じです。








TNIはコラムスペーサーが4cmでイメージ 9若干首長竜になっているのですが…










イメージ 10RS9はコラムスペーサー2cmで自分でいうのもなんですが、見栄えのいい長さになっています(サドル-ハンドルの落差は同じ)。
各部の寸法を測ってもいまいちわからないんですが、どうもアンカーのほうがヘッドチューブの位置が相対的に高いのではないかという感じがしています。





・インプレッション
 CORRATECで主戦ホイールとしていたCampagnolo EURUS(2003)で、116キロ(単独で貝殻山、ダックス朝練で笠井山-レスパース-カバヤ)。同時に購入したMAVIC Ksyrium pro slで55キロ(単独で貝殻山、金甲山、戸立峠)の計170キロほど走りました。新機材効果かStravaのセグメントではPRを連発してますね(笑)。
 基本的には扱いやすいいいフレームです。ハンドリングもクイックだけど神経質になるほどでもなく、踏み込んだ時の反応もいいですし、フォークがしっかりしているのでハードブレーキングでも不安はありません。
 そんななかで一番これは!と感じたのはトレイン後方にいるときにいままでよりも足を休められることです。これは踏み込んだ時の反応の良さとも共通するんでしょうが、パワーロスが少ないことの現われなんだと思います。
 レーシングフレームなんで硬いフレームであるのは確かなんですが、路面の細かい振動はうまくいなしてくれますが、路面変化はしっかりと伝わってきます。カセットテープ世代にはドルビーNRが効いているみたいと言えば分るでしょうか?
 いいことばかりではなく、気になるところもあります。基本的には素直なコーナリングなんですが、重心位置の変化には敏感なのか、重心が前よりになった状態でコーナーに入るとかなりナーバスな感じになる傾向があります。例えていえば、ある程度以上の斜度があり、なおかつタイトな下り…イメージでいえば、コーナー進入時にガッツリブレーキングして、エイヤッとバイクを傾けつつ、後ろブレーキはあて効きさせないといけないような斜度&Rのコーナーに限られる感じなので、傾向さえわかっていれば十分対処可能だと思います。
 総じて非常に優等生的な素性のフレームです。その分面白味は感じないかもしれません。