冬亭夢裏の閑居宮

世界征服の道、いまだ半ば

BPSなかやまサイクルフェスタ2018覚え書き


 4月8日、灘崎レイクサイドパークで開催されたBPSなかやまサイクルフェスタに行ってきました。
 開催場所の灘崎レイクサイドパークなんですが、地図を見ても横の水面は倉敷川と書いてあるものばかりで、児島湖と書いてあるものは見つけられませんでした。だったらレイクサイドパークではなくリバーサイドパークではないかと思うんですが、どーなんでしょう?
 それはともかく、今回はすでに各社中級グレードまで下りてきているディスクロードの試乗が目的なのですが、できれば同じジオメトリの物での乗り比べがしてみたかったので試乗会に参加してみました。
 なお、記載は試乗順です。

GIANT TCR ADVANCED SL2 KOM(S)
 適応身長~175cmなのでちょっとサイズ小っちゃいです。TCRシリーズの最上級フレームにフロントコンパクト+リア34tの組み合わせの登り特化バイクですね。完成車\420,000。
 搭載ギアは登り特化ですが、フレームは通常のADVANCED SLなので平坦を走る分にはいままでの同グレードのバイクと同じ安定のジャイアントクオリティー。軽量さからくるちょっとした腰高感はありますが、癖もなく扱いやすいバイクです。標準装備のカーボンホイールにチューブレスレディーのタイヤですが、これが非常にいい感じでした。
 正直、これが不満な人がいたらじっくりその理由を聞いてみたいですね(カラーリング以外)。
 
GIANT TCR ADVANCED PRO1 DISC(S)
 これも適応身長~175cmなのでちょっとサイズ小っちゃいです(ジオメトリは同じ)。先のSL2の1グレード下のフレームで、見た目の大きな違いはシートポストがSL2のISPからノーマル形状への変更と、ブレーキが油圧ディスクになっていることでしょうか。完成車\400,000。
 SL2と比べるとカタログ重量で+900gですが、平地での乗り出しで「重い」と感じるほどの違いありませんでした。ディスクブレーキですが、初期のマウンテンバイクのそれのようにガツンと効く感じはなく、ブレーキのフィーリングはリムブレーキとはちょっと違う感じはしますが、充分にコントローラブルで通常使用の範囲内であればなんら問題はないように感じましたが、コーナリング中に前後ブレーキングをした時の挙動にちょっと違和感を感じましたが、これは追試の機会を作って追及してみたいですね。
 なお、フロントフォークはブレーキキャリパーとローターが左側に装備されるため、左側のフォークブレードが外側に膨らんだ専用設計となっていました。

MULLER ML921(510mm)
 サイズだいぶ小さいです。
 ラグ組のステンレスフレームで試乗車はフォークはクロモリ製。足回りがレイノルズのリムを使ったホイールにタイヤがグラベルキングだった影響もあるのかもしれませんが、とても優しい乗り心地で、試乗しながらアルミ時代のコーラスか、77デュラで、しかもダブルレバー(台座があるのです)で組んでのんびり走ったら楽しいだろうなと想像していました。もちろんホイールはカーボンではなく、アルミのロープロファイル手組にしたいですね。
 趣味の自転車だなぁという印象が強いです。フレーム\395,00~。

MULLER MTi325(540mm)
 サイズはほぼジャスト。
 大口径のチタンフレームとこれまたぶっといチタンフォークの組み合わせです。重量はそれなりにあるはずですが、漕ぎ出しは軽く、あの荒れた試乗会場の路面からの振動がうまく吸収されていて、どこかの言葉を借りるならばシルキーな乗り心地です。それだけなら先のML921も同じなのですが、このMTi325は踏んだ分だけかっちり進みます。カスタムオーダーで細かい仕様が選択できるので、ディスクブレーキ仕様でキャリアダボをあけた仕様にして2、3泊の高速ツーリングとか楽しそうです。古い車のCMのコピーで「500miles a day」というのがありましたが、印象としてはまさにそれです。フレーム\448,00~。

GIANT PROPEL ADVACED PRO DISC(S)
 これも適応身長~175cmなのでちょっとサイズ小っちゃいです。完成車\600,000。
 フロントに42mm、リアの65mmのカーボンホイールを装備したエアロロード。見た目がすでに飛び道具感満載ですが、乗ってみても試乗会当日の強烈な向かい風でも踏みさえすればどんどん加速していき、痛快でした。もちろん、バイクを降りた後の疲れも強烈でしたが。
 見た目硬そうで、実際硬いと思うんですが、不愉快なほどの硬さではなくむしろ心地よい硬さでした。

SHIMANO E-BIKE
 シマノ製の電動ユニットを搭載したマウンテンバイク(E-BIKE)です。ママチャリ含めて初めての電動バイク経験だったのですが、ペダリングを始めると後ろから押されるような加速でちょっと状態が遅れるくらいでした。もっともアシストは24キロで切れるので一瞬で終わります。会場の未舗装部分を走っただけで上り下りを走ったわけではありませんが、山サイでこれがあれば、体力に劣る人でも登りがこなせるので距離がのばせるし、疲れによる集中力不足要因の事故も経るでしょう。この日乗ったなかで一番おもしろく可能性を感じる自転車でした。

TREK PROCALIBER9.6(17.5inch)
 ジオメトリ表上はサイズ小さ目なはずなんですが、そうは感じなかったなぁ。完成車\288,000。
 カーボンフレームに2,2インチのタイヤを履いた29インチホイール装備のハードテイル。いま乗っている26インチのスカンジウムハードテイルに比べると、会場の未舗装部分はなにも考えなくても楽に走れますね。楽すぎてラインを考えたりしなくなりそうな気がします。個人的な好みで言えば、29インチはちょっと持て余しそうだし、なにかちょっと楽しくなさそうな気がしました。
 まぁ、マウンテンバイクは登ったり下ったりしないと本当の評価はできんですね。